横浜市内には様々な分野の博物館や資料館などの施設が、このページに載せきれないほど存在しています。神奈川県や横浜市の大型施設から、代々受け継いで現在に至るまでの歴史を伝える個人レベルの資料館まで幅広いです。博物館や資料館と言っても何も学術的な難しいものばかりではありません。施設による多種多様な工夫により、単に資料を読む・見るというだけでなく、その時代にタイムスリップしたかのように当時の実物の展示があったり、精巧な模型により再現されていたり、物によっては実際に体験できる設備があるところも。一人で好みの分野を掘り下げに行くのもよし、カップルや家族連れで楽しめるところも多いので、ぜひ今度の休みの日に出かけてみてください。多くが屋内施設なので、梅雨の季節や雨の日に行くのも良いかもしれません。
横浜市歴史博物館は、隣接地に国史跡の弥生時代の大塚・歳勝土遺跡公園を有して、ナマの歴史に触れる野外博物館として市民ガイドの協力のもとに、大いに学ぶこともできる施設です。学校との連携にも力を入れており、毎年多くの児童・生徒が訪れて、横浜の歴史や文化をよく知り、自分たちの過去、現在を考える場となっているそうです。よく混同しがちなのですが、横浜市歴史博物館は横浜ベイエリアからは離れた港北区にあります。馬車道にあるのは、後述の横浜県立歴史博物館です。平成7年(1995)の開館。
神奈川県立歴史博物館は、「かながわの文化と歴史」を総合的に扱う唯一の博物館です。常設展示である総合テーマ展示は、神奈川の歴史を五つの時代に分け、さがみの古代に生きた人びと、都市鎌倉と中世びと、近世の街道と庶民文化、横浜開港と近代化、現代の神奈川と伝統文化のテーマのもと、人々の生活や信仰、政治や経済の変化、外来文化の影響など、さまざまな歴史的視点で展示を展開しています。また、学芸員の研究成果をもとに常設展とは異なった切り口で展開する特別展、豊富な館蔵資料を基に実施する特別陳列、コレクション展を定期的に開催。このほか、ミュージアムライブラリーでは、来館者の自己学習を支援するためレファレンスサービスを行い、さらに、情報システム、図書を備えています。
建物は、旧横浜正金銀行の本店として1904(明治37)年に建てられたネオ・バロック風建築物の旧館部分と、1967(昭和42)年の神奈川県立博物館の開館にあたり増築された新館部分とからなっています。旧館部分の外観は建築当初の姿をそのまま残し、1969(昭和44)年に国の重要文化財の指定を受けています。さらに、1995(平成7)年には、近代における我が国の産業経済の発展を支えた重要な遺跡として、国の史跡指定を受けました。
横浜開港資料館は、横浜の歴史に関する資料を収集し、閲覧・展示・出版などにより一般に公開する施設です。横浜の歩んできた道を、資料を通じて次の世代に伝えていく、「近代横浜の記憶装置」としての役割を担っています。開港百年を記念して編さんされた『横浜市史』の収集資料を基礎に、1981(昭和56)年、日本の開国を約した日米和親条約が締結された地において開館しました。開国につづく開港によって、横浜は日本の玄関、貿易都市として発展をはじめました。その19世紀半ばから関東大震災にいたる時期を主な対象として、当館は資料の充実に努めてきました。公私の文書記録、新聞雑誌、写真や浮世絵などの収集資料は、現在25万点を超えていますが、これらの資料は、常設展や企画展で紹介するとともに、閲覧室での公開を進めています。
(出典:横浜開港資料館)
横浜都市発展記念館では、現在の横浜市をよりよく理解するために、その原型が形成された昭和戦前期を中心にして、「都市形成」「市民のくらし」「ヨコハマ文化」の三つの側面から、都市横浜の発展のあゆみを展示する博物館である。関東大震災以降の歴史資料を中心に展示している。失われた近代建築や明治時代のレンガ製下水道マンホールの模型、明治期のガス灯なども公開しています。横浜ユーラシア文化館と同一の建物内(4階)にあり、屋外展示および1階は入場無料で見学可能となっている。2003年3月開館。
横浜都市発展記念館
横浜ユーラシア文化館は、晩年を横浜市で過ごした江上波夫が横浜市に寄贈した考古学・歴史学・民族学・美術関係の資料をもとに、開館した博物館である。2,500点あまりの考古・歴史・美術・民族資料と、約25,000冊の文献資料が収蔵、展示されている。これらを「砂漠と草原」「色と形」「技」「装う」「伝える」という5つのキーワードを軸として、ユーラシア諸地域の多彩な文化と人々の交流の歴史が分かるように展示しているのが特色である。これらの資料を中心に、ユーラシア諸地域の民族や文化の交流に関する調査研究を行い、その成果を広く市民に公開することにより、国際都市横浜の発展に寄与する施設として、平成15年(2003年)3月15日に開館しました。企画展示、出版、講座、講演会、コンサートなどの普及事業を行っている。横浜都市発展記念館と同一の建物内(2階)にある。
(出典先より一部抜粋:横浜市ふるさと歴史財団)
三菱みなとみらい技術館は、明日を担う青少年たちが「科学技術」に触れ、夢を膨らませることのできる場になることを願い、三菱重工業株式会社が1994年6月に設立したものです。航空宇宙、海洋、交通・輸送、くらしの発見、環境・エネルギー、技術探検の6つのゾーンに分かれており、実物や大型模型などで最先端の技術をご紹介しています。また、オリジナルの体験型展示を備えた「トライアルスクエア」は、ものづくりのプロジェクトに触れる事ができます。日常生活では触れる機会の少ない科学技術の現在そして未来に体験型の展示で楽しみながら親しんでいただくことで、青少年たちの科学技術の芽が育つことを願っています。
(出典:三菱みなとみらい技術館)三菱航空機が独自に進める日本初のジェット旅客機MRJの実物大模型の展示があり、機内では実物の座席の座り心地や、コックピットでMRJのフライトシミュレーションを体験できます。2018/2/25には「バーチャルツアーステーション」がオープン。半径7m、全幅15mに及ぶ巨大シリンドリカル(円筒形)スクリーンが視界全域を覆い、まるで映像の中に入り込んでしまったような"異次元空間"ツアーが体験できます。第一弾の上映コンテンツは、国際宇宙ステーション(ISS)をVRで目の前に再現!
はまぎん こども宇宙科学館は、B2から5Fまで宇宙や科学のおもしろさを体験できる、館全体が巨大な宇宙船をイメージした体験型科学館です。フロアごとにテーマの異なる5つの展示室があり、子どもから大人まで、自分でふれて体感して、楽しく遊びながら宇宙や科学のふしぎを学ぶことができます。宇宙劇場(プラネタリウム)では、直径23mのドーム全体に広がる迫力の映像と、リアルで美しい星がつくりだす、臨場感あふれる宇宙を体験できます。小さなお子さまから大人まで楽しめるプログラムをご用意。全ての番組の前後どちらかで約15分間、スタッフによるその日の星空解説を行っています。その他、月に1~2回程度、星空観察会を開催。プラネタリウムで宇宙のお話をした後、実際の星空のもと、星や星座の解説を聞くことができます。天体望遠鏡で月や惑星などの天体観察も行えます。
日本郵船歴史博物館は、日本郵船の社史を通して近代日本海運の黎明期から今日に至るまでを紹介しています。分かりやすくまとめられた映像を中心に、歴史の分岐点を捉えた貴重な写真、豪華な客船パンフレット、美しい絵葉書、迫力あるモデルシップ、そして詳細な各種の資料を立体的に展示し、近代日本の海運史を多角的にご覧いただけるようになっています。山下公園で係留展示されている日本郵船氷川丸との両施設セット割引もあります。
氷川丸は、山下公園前の横浜港に係留保存されている貨客船で、横浜のシンボル的存在です。1930年(昭和4年)に、現在の横浜美術館前にあった横浜船渠株式会社(現・三菱重工業横浜製作所)の第四号船台にて建造されました。この説明看板は横浜美術館から道路を隔てた場所(Google Map)に立てられています。
太平洋横断シアトル航路へ就航した当時を代表する高速貨客船で、太平洋戦争前には、秩父宮ご夫妻や喜劇王チャップリンも乗船したことで有名です。第二次大戦中は、政府徴用船、および海軍特設病院船となり、終戦までに3回も触雷しましたが、日本郵船の大型船では唯一沈没を免れた戦前より唯一現存する日本の貨客船です。
船内のインテリアなども含めて貴重な産業遺産であるため、2003年(平成15年)には横浜市の有形文化財の指定を受け、2007年(平成19年)に経済産業省の近代化産業遺産として認定、さらに2016年(平成28年)8月には国の重要文化財(歴史資料)に指定されました。現在は、アールデコ様式の一等食堂や、一等喫煙室、一等特別室などを見学できるほか、「氷川丸」の波乱の歴史をご紹介する展示コーナーも。プロムナードデッキからは、横浜港の風景が楽しめます。
横浜みなと博物館(旧 横浜マリタイムミュージアム)は、「横浜港」をテーマにしたはじめての博物館です。横浜港が開港から150年を迎えた2009年4月24日(金)正午にオープンしました。展示テーマは「歴史と暮らしのなかの横浜港」で、開港から150年の中で横浜港が積み上げてきた歴史や、技術、文化を最新の研究や情報を反映し紹介しています。横浜港の開港から150年の歴史を紹介する「横浜港の歴史」ゾーンと、横浜港の役割をテーマ別に学べる「横浜港の再発見」ゾーンで構成された常設展示で、横浜港のことをまるごと学ぶことができます。
さらに、昭和5年(1930年)に建造された練習帆船、日本丸が昭和60年(1985年)4月より、みなとみらい21地区の石造りドックに現役当時のまま保存し、一般公開されています。船の生活を体験する海洋教室やすべての帆をひろげる総帆展帆などを行い、帆船のすばらしさ、楽しさを伝えています。
『横浜市電』は、明治37(1904)年から昭和47(1972)年まで約70年間にわたって“ちんちん電車”の愛称で親しまれ、横浜市民の足として活躍しました。横浜市電保存館は、市電が廃止された翌年の昭和48(1973)年8月に滝頭車両工場跡地に開館し、その後、昭和58(1983)年には、現在の市営住宅1階に建て直されました。館内には、7両の市電車両、停留所標識、敷石を当時の姿で保存、市電が走っていた時代の「時間」と「空気」を感じていただけるよう再現しています。歴史展示コーナーでは、「横浜の発展と交通」をテーマとして、横浜の発展の礎となった吉田新田の干拓から、横浜開港、関東大震災、戦後の復興、市電の最盛期を経て廃止に至る経過、その後の横浜の都市計画の基となる6大事業や地下鉄への移行などをわかりやすく解説しています。
(出典:横浜市電保存館)
原鉄道模型博物館は、神奈川県横浜市西区みなとみらい地区の横浜三井ビルディング2階に所在する、三井不動産が運営する鉄道模型等を展示する博物館です。世界一とも言われる原信太郎氏が製作・所蔵した膨大な鉄道模型と鉄道関係コレクション。とりわけ、日本のみならず、ヨーロッパ、アメリカなど世界中の車両を忠実に再現した大型模型は、本物かと見まちがうほどの「走り」を見せます。
(出典:原鉄道模型博物館)
「憧れのあの場所へ 贅沢なひと時を空の上で」。JFlightは多くのエアラインで就航するエアバスA320コクピットを忠実に再現したフライトシミュレーション施設です。JFlightが採用しているFLightdeck Solutions社のシステムは、実際にパイロットの養成にも使われています。シミュレーターは現在、国内外のさまざまなエアラインで就航しているエアバスA320を忠実に再現したもの。操縦桿(かん)や計器類の位置や操作方法も実機と同じ。また、操縦室のシートは実際の飛行機で使用していたものを取り寄せて設置したというこだわりよう。2人が同時に楽しめるシステムで、1時間以上あれば4人が交代で操縦を楽しむことも可能です。小学生対象のフライトメニュー「KID’S FLIGHT」もあるので、子供から大人まで誰でも気軽に本格的なフライトが楽しめます。
日産のエンジンの展示やその搭載車を展示する企画展示を行っている日産のエンジン博物館です。神奈川県横浜市神奈川区の日産自動車横浜工場A1地区構内のゲストホール1階にあります。日産自動車横浜工場ゲストホールは、1934年に建てられ、1968年に本社が銀座に移転するまで日産の本社として使用されていたもので、横浜市の歴史的建造物の認定を受けている貴重な場所です。ゲストホール2階は日産の技術や歴史を紹介するコーナーとなっていて、クルマ好きなら一度は訪れたい場所です。
開港してからの横浜の発展と外国文化の波及にシルクが大きく関係していることを知っていますか?外国との貿易が盛んになったときに輸出品の多くが生糸でした。1909年には、日本は中国を抜いて世界一の生糸輸出国になり日本の蚕糸業は、日本の経済を支え、近代化に大きく寄与しました。シルク博物館は、こうしたシルクに関する歴史をたどりながら、絹の科学・技術の理解を深めるとともに、主要なシルク製品の産地の紹介、 貴重な絹服飾の工芸美の鑑賞の場を提供しています。世界的にみても、シルクを専門的に扱った数少ない施設であり、横浜を訪れる外国人もふくめ、多くの人に親しまれているようです。
神奈川県立地球市民かながわプラザ、通称「あーすぷらざ」は、私たちが地球に暮らす一員として、世界の文化や暮らしについての国際理解や国際平和、地球規模の課題について、日々の生活の中で考え、自分にできる身近なことから行動していくための総合的な施設です。「こどもの豊かな感性の育成」、「地球市民意識の醸成」、「国際活動の支援」の3つの目的をもって活動しています。こどもの国際理解展示室では、世界の様々な民族衣装、家、仕事などを立体的に展示。国際平和展示室では、過去の戦争を見つめ、現在の地球規模の課題を知り、地域からの国際協力を考え、未来に向けて「共に生きる平和な国際社会」を目指すことについて学べます。
横浜税関資料展示室「クイーンのひろば」では、横浜開港の歴史から貿易の最前線にある税関の役割について紹介します。開港からの横浜港・横浜税関の歴史をつづるグラフィック年表や貿易の変遷、麻薬やけん銃などの密輸の手口、知的財産を侵害した偽ブランド商品やワシントン条約に該当するはく製や標本等を、映像や実物展示により紹介しています。2017年(平成29年)3月12日リニューアルオープン。横浜税関は、横浜三塔のうちのクイーンの塔にあります。女王らしい優美で気品のある緑青色のドームが特徴で、ロマネスクなど洋風建築様式が混在しています。
海外移住資料館は、日本人の海外移住の歴史、そして移住者とその子孫である日系人について、広く一般の方々(とくに若い人たち)に理解を深めてもらうことを目的とした施設です。日本人の海外移住の歴史は、1866年に海外渡航禁止令(鎖国令)が解かれてから、ハワイ王国における砂糖きびプランテーションへの就労に始まって、アメリカ、カナダといった北米への移住、そしてその後1899年にはペルー、1908年にはブラジルへと日本人が渡ります。展示では、JICAが、戦後、主に中南米への移住事業の一翼を担ったことから、中南米とそれに先行するハワイを含む北米への移住を主たる対象としています。
(出典:「海外移住資料館」より一部抜粋)
Orbi Yokohama(オービィ横浜)は、世界初の「大自然超体感ミュージアム」と銘打つみなとみらいで動物とふれあえる屋内型パークです。セガとBBC Earthの英知を結集した共同プロジェクト世界第1号の施設で、大自然や動物たちの世界を五感で楽しむ非日常のネイチャー体験ができます。2018年4月には、これまでの映像体験を中心としたコンテンツに加え、動物たちと直接ふれあうことができるエキシビションを新設し、「迫力の映像」と「動物とのふれあい」を一度に体験できる新施設としてリニューアルオープンしました。
放送ライブラリーは、放送法に基づくわが国唯一の放送番組専門のアーカイブ施設で、時代を伝えるNHK、民放局のテレビ・ラジオ番組、CMを公開しています。また、楽しみながら放送について学ぶことができる、映像を中心とした体験型常設展示コーナーがあり、ご利用はすべて無料です。
(出典:放送ライブラリー)
ニュースパークは、新聞文化の発展・継承に欠かせない資料の収集と保存を継続しつつ、「いま」と「これから」を問う新聞記者の仕事や日々ニュースを発信するジャーナリズムの役割を伝えます。また、情報化の進展を時系列で紹介するゾーンを新設し、情報が氾濫する現代社会で「情報を見極めること」の大切さを学ぶお手伝いをします。教育普及活動では、「文章を書く」「新聞を読む」「新聞産業を学ぶ」などをテーマに学校・団体向けプログラムを充実させるほか、新聞を活用した生涯学習の機会も提供します。地域貢献にも力を入れ、横浜の魅力を発信する各種イベント・ワークショップなどを開催する予定です。新聞が日本に誕生してから現代までの歴史や製作工程を実物、映像、レプリカなどで紹介する新聞専門の博物館。
(出典:日本新聞博物館)
横浜水道記念館は、ひしゃく一杯の水が貴重な時代から、日本で初めての近代水道の創設(明治20年)、そして現在に至るまでの歴史を資料・映像展示等で紹介しています。 技術資料館では、水道の技術的な資料の整理保存と技術の移り変わりをわかりやすく展示しています。横浜市のほぼ中心地の高台に位置し、横浜ベイブリッジ、ランドマークタワーなどの風景が楽しめます。晴れた日には、宮ヶ瀬ダムや東京スカイツリーも見渡すことができる展望室が自慢の一つです。また、春には桜に包まれる「いこいの広場」もあり、水道と市民のふれあいの場として親しまれています。
(出典:横浜水道記念館)