横浜エリアで津波警報が出たらどこへ逃げるべきか

横浜駅周辺から元町にかけて多くの観光客が訪れるエリアは海に面しているだけでなく、ほとんどが埋め立てによって造成された土地のため海抜も低く平坦になっています。元々横浜と言えば坂道の多い地域なので、海に面している平らなエリアはかつてそこは海だったことが容易に想像できます。例えば週末や連休になると多くに人で賑わう山下公園は、関東大震災の際に大被害を受けた市街地の瓦礫を埋め立て復興のシンボルとして造られました。

横浜市による津波による浸水などのハザードマップが公開されており、観光客が行くエリアには津波避難情報マップが掲載されているので遊びに行った際は一度確認しておくといいでしょう。横浜市危機管理室による各種防災情報(広域避難場所、帰宅困難者一時滞在施設、応急給水拠点など)を始め、横浜市内でもしも自然災害に遭ったらどうすればいいかを「横浜の防災情報ページ」でまとめました。平成30年に制度が変わったり新たに策定されたことも多いので、ぜひ一度ご覧いただきみなさまの防災にお役立てください。

横浜駅周辺エリア - 津波襲来による浸水被害が大きいエリア

1915年に開業した横浜駅は、2016年度時点で1日平均の乗降客数が約226万人、年間乗降客数は約8億2500万人となる世界有数のターミナル駅である。この数字は新宿駅、渋谷駅、池袋駅、大阪・梅田駅についで世界5位。それほど多くの人々が行き交うエリアで、万が一避難する必要に迫られたらどう身の安全を確保するか普段から把握しておくといざと言う時に安心です。広域避難場所はどこにあるか、もし津波警報が出たらどっちに逃げるか、帰宅困難になったらどこに一時避難すればいいのか、横浜市の防災計画など確認しておきましょう。

横浜駅一帯は、津波や豪雨による浸水被害が一番懸念されているエリアとなっています。東口(横浜そごうがある海側)にいたら、とにかく西口方面(横浜高島屋やヨドバシカメラがある側)や頑丈なビルの3階以上に避難したり、お近くの「津波避難施設」や「津波避難情報板」を頼りに高台を目指しましょう。

横浜駅きた通路エリア
横浜駅きた通路エリア津波避難情報板

みなとみらい地区 - みなとみらい21は災害に強い街!?

みなとみらい地区は地震や津波に強い!?

皆さんにとって「みなとみらい」はどんなイメージがありますか?ランドマークタワーよこはまコスモワールドのような観光地ですか?それとも横浜港を臨むタワーマンションがたくさんある場所ですか?ご年配の方だと、「YES'89横浜博覧会」が懐かしいかもしれませんね。地震となるとどうでしょう?津波が心配?東日本大震災の時に千葉の湾岸エリアで大きな問題になった液状化はどうなの?と言った事が頭をよぎりますか?

みなとみらい21地区は埋め立て地だから大地震が発生したら、津波の被害や液状化が発生して危険だと思っている人が多いかもしれません。「一般社団法人みなとみらいエリアマネジメント」によると、みなとみらい中央地区は埋め立ての際に地震災害や地盤沈下などを考慮し、各種地盤改良を実施しているため、液状化は理論上では起こらないそうです。1983年の着工段階から耐震性を考えた街づくりが進められていましたが、「阪神・淡路大震災」を機にさらなる地盤改良や液状化対策が徹底的に行われたとか。埋立て用材については、液状化しにくい(粒径の異なる)土砂を用いたり、様々な地盤改良が行われました。

前出の千葉県の液状化が発生した埋立地は、埋め立てに使われる房総半島の砂は粒が細かく、いったん液状化した後も地盤が固まりづらい。強い地震が起これば、再び液状化が起きる可能性が高いという。こうした様々な対策から、みなとみらい地区では実際に東日本大震災において液状化の被害はありませんでした。みなとみらい地区の地盤改良については、「地盤改良・液状化防止」(一般社団法人横浜みなとみらい21)で解説されています。

みなとみらいエリア3
臨港パーク

みなとみらい21地区の高潮や津波対策に関しては、護岸高さを標高3.1m、宅地高さを標高3.1m~5.0mに設定して整備されています。この高さは神奈川県が発表している「津波浸水予測図」でほとんど浸水被害がない高さなので、住宅やオフィスの浸水被害はないとされています。これを見ると、臨港パークはケースによっては3m以下の浸水被害が起こり得るようですが、パシフィコ横浜や高層マンションなどの建物があるところには達成しないようです。現地に行くとよくわかりますが、臨港パークは内陸に向かって傾斜があり建物があるところは対策通り高い位置に建っています。それでも想定外の津波から避難する必要があった際には、お近くの「津波避難施設」(横浜市総務局)に逃げてください。

このほか、津波から速やかに避難するための「海抜表示」や「津波避難情報板」、「津波警報伝達システム」、そして50万人分の新鮮な飲料水を3日分確保できる災害用給水タンクや救助・救出活動や避難生活の維持等のため備蓄品が収納されている防災備蓄庫など、避難関連の設備も充実しています。

そして、臨港パークの北側に位置する「内貿(耐震)バース」は、岸壁に耐震化が施されており、災害時も安全に船の接岸(5,000トンクラスの大型船2隻の接岸が可能)ができるため、緊急物資の輸送などの役割を担える。道路が寸断された場合でも空や海上から物資の輸送が可能となっています。

みなとみらいエリア2
内貿バース(耐震バース)

このように、国、神奈川県、横浜市、みなとみらい地区のプロジェクトとして計画・事業化・運営されてきたみなとみらい21地区は、海に囲まれた広大な埋立地ではありますが、かなり安心できる内容となっているのではないでしょうか。もちろん自然災害に絶対はありません。様々なリスクを理解した上で、いざという時に少しでも安全に避難できるように、防災計画を知って起きましょう。

みなとみらい21帰宅困難者支援ガイド

表面には災害発生時の注意事項をはじめ、「家族や知人等へ連絡する」「災害・交通情報を集める」「休息・滞在する」「徒歩で帰宅する」「応急手当てをする」といった災害時に帰宅困難者の支援となるような情報が記載されています。裏面にはみなとみらい21地区の地図を掲載するとともに、公共トイレや津波警報伝達システム、災害用地下給水タンク、病院、交番、AEDの場所などがわかるようになっています。いざという時のために、スマホなどにダウンロードしておきましょう!

海岸通りエリア(赤レンガ倉庫、象の鼻パーク、山下公園、元町、中華街)

ほとんどの観光客にとって横浜というと、横浜駅周辺ではなくみなとみらい地区から元町にかけてのベイエリアのことを指すでしょう。中でも赤レンガ倉庫、象の鼻パーク、大さん橋、山下公園、元町、横浜中華街は週末や連休になるとものすごい人出で、夏休み期間中は身動きが取れなくほど人が集中することもあります。そんな人気なエリアですが、もし津波が発生した場合ほとんどが水没すると想定されています。

大さん橋あたりから内陸に向かって、横浜スタジアムや関内駅方面に逃げるのは得策ではありません。さらに内陸に向かってもそこはかつて吉田新田があった場所で海を埋め立てた土地が伊勢佐木長者町、阪東橋、吉野町へとしばらく続きます。海を背にして右の桜木町駅から野毛山方面の坂の上を目指すか、左の元町から山手に向かって坂の上を目指すことをオススメします。時間的に余裕がない場合やあまり移動出来ない事情がある場合は近くの津波避難施設を目指しましょう。

海岸通りエリア1
海岸通りエリア